うつ病と診断されたら~最適な治療法を専門医と一緒に考えましょう~

女性

正しい理解のために

塞ぎ込む男性

増える現代型症例

うつ病患者の増加に伴って、この病気に対する社会の認知度も高まっているようです。うつ病を理由に休職する人も決して珍しくはなくなりました。心療内科や精神科など、うつ病を初めとする精神疾患を専門に治療する医療機関も、増加の傾向にあります。治療する側の受け入れ態勢が整ってきた点を反映して、社会におけるうつ病への理解も進んでいるのかもしれません。そんな中で近年は、従来とは違うタイプのうつ病が登場してきました。それは新型うつ病とも、非定型うつ病とも呼ばれ、若い世代の間に多く発症している点で注目されます。従来のうつ病は、真面目で頑固な性格の人が我慢に我慢を重ね、心に無理を強いてきた結果として発症するケースが多かったと言えます。新しいタイプと診断される患者には、そうした認識が必ずしも当てはまりません。この傾向は、今後もよりいっそう強まると予想されます。若い世代ほどストレスに対する耐性が低下しているように見えるのも、育ってきた環境に原因があると考えられるからです。少子化が進むにつれ、子供たちは一人一人が各家庭で大事に育てられるようになります。そんな若者たちが実社会へ出るようになっても、多くの職場では家庭ほど彼らを大事には扱ってくれません。新型うつ病は、そうしたギャップが生み出した現代病とも言える病なのです。

見分けるポイント

恵まれた温かい環境で育ってきた人ほど、失敗や孤立を極度に恐れる傾向が見られます。わがままだとか、自分勝手だとか、マイナスのイメージで捉えられがちな新型うつ病ですが、苦しんでいる患者をそのような言葉で救うことはできません。うつ病に対する社会的認知度が高まってはいても、そのへんの理解度はまだまだ発展途上と言えるのです。より一層の理解を広めるためにも、一人一人がこの病気に対する正確な知識を持つ必要があります。新型うつ病と言っても、その症状は従来型と基本的に変わるところがありません。長期間にわたる沈んだ気分と意欲や喜びの感情の低下、無力感、疲労・倦怠感に加えて、さまざまな身体症状も診断の重要なポイントとなります。従来型と異なるのは、常に抑うつ状態にあるとは限らない点です。職場ではうつ状態にあっても、家に帰ると一時的にそうした気分が解消することもあります。そのために誤解を招きやすいのです。うつ病かどうかを診断するに当たっても、従来型以上にこの新しいタイプは難しいため、心療内科や精神科以外の医師ではほとんど判断できません。新型に限らずうつ病を見分ける正確な診断の目は、適切な治療を受けるためにも絶対に必要なのです。